目白散歩

妹たちと目白散歩に出かけた。3年前、母が体調を崩したのが11月。あれから矢のように事態が進んで、今では墓じまいを済ませ、実家も人手に渡った。誰からともなく、「11月ごろに目白に行ってみましょう」ということになって、実家近くの停留所から「池袋行」の都バスで出掛けた。私たち姉妹が生まれた目白の病院で、母は末期すい臓がんの検査結果を受け取ることになった。

泣きながら通ったピアノ教室を見つけた。レッスンがあまりに怖くてお漏らしして叱られたこと、歯がイタイとうそをついて一人で先に家へ帰り、祖母におやつをもらってマッタリしている最中に、母が妹たちを連れて戻ってきたこと。話して笑った。
高校時代に通ったバプテスト派の教会を見つけた。当時、若い牧師さんだった方が、歳を取られて、廊下の写真に納まっていた。事務局の方に尋ねられ、その頃の会員の名前が次々思い浮かんだ。同年代の友人宅の表札が、近所にそのままあった。
フォーカシングでお世話になった先生宅を見つけた。国際会議に参加した仲間で集まり、「振り返り」と称してバーベキューを楽しんだ。屋上から、としまえんの花火が見えていた。

妹たちにも、それぞれの目白があって、とても一度では回り切れないね、ということになり、また、訪ねることにした。帰りがけに、古楽器ばかりを扱う音楽センターに寄って、リュートやらライヤーやらチェンバロに見とれてから、絵葉書を買った。ダンスをする人々、潮を吹くクジラ、チェンバロを弾く人魚、帆船。何やら見覚えのある図柄に、お店の人が、「みんなのうた」の楽譜にイラストを描いている人だと教えてくれた。Toshimi Yoshida。三人の選んだカードが全く違っていて、妙に納得。

私たちなりに、母を悼み、親族を慈しんでいる。冬の風に吹かれ、清々しかった。
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