「時の旅人」

英語クラスの流れで、アリスン・アトリー作「時の旅人」を読んだ、もちろん日本語で。扉一つで、その地にまつわる過去の人々と出会い、その歴史に身を置きながら交流を深め、今を生きる意味を掴みなおす、イギリス児童文学の金字塔だ。エリザべ女王統治の時代に、その脅威となったスコットランド女王メアリー・スチュアートの側に、参入した少女の話。

7年ほど前、ひょんなことがきっかけで、「自分の生まれ年の、丁度千年前って、どんな世界だったのだろう」と思い至り、以来、「952年」をキーワードに、図書館に通い始めた。見つけたのは、ビザンティン帝国の隆盛と約500年後の没落。コンスタンティノポリスを定点にして、東西南北に目を向けると、賑やかな世界史が広がった。果てに、時代をさかのぼり、古代ギリシャまで身近に迫ってきた。つい最近500年を迎えた、マルティン・ルターの宗教改革も守備範囲に入ってくる。

講師の作品解説を聞きながら、「時の旅人」が、私自身のように思えた。今、日本の東京にいて、母国語で様々な情報を得る幸せに、感謝する。この状況は歴史の中で稀有であること、と同時に、まだまだ「意図的に隠された」現実を暮していることを実感する。
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