「批判に対処する」

社会福祉協議会の職員研修を担当している。今回の研修テーマは「批判に対処する」だ。クレーム対応の一助にしていただく。レジメやプランを支度しながら、あらためて、アサーティブネスのポイントをさらった。

相手からの批判が「もっともだ」と思われる場合には、「そうです。その通りです」と、批判を認める。次に、それを改善していきたいか、それともこのままでよいと思っているのかを見極め、改善したい場合には、その旨を伝え、このままで良いと思う場合には、「これでよいと思っている」と伝える。

一般的に、批判への対処策は、まずは「謝る」から入ることになっている。「ご迷惑をおかけした」「大変申し訳ない」。昨今では、長と名の付く人々の、深々と頭を下げる儀式ばかりが目に付き、身を低く見せる空々しい姿に、腹が立つ。ただのマニュアル対応だ。

常識だと了解されているモラルを、アサーティブネスは越えていく。そこが魅力的だ。
しっかり自分の中心に立つと、相手との距離感が、はっきり感じられる。「あなたとは違うのね」という認識だ。そこから出発する。「境界線」を引いてスタートする。この作業が、「批判に対処する」第一歩になる。

実際の研修では、幾人かが、正当な批判にカテゴライズしていた案件が、実は、不当な批判だったと気づかれた。それまで「ご意見ごもっともです、済みませんでした」と、頭を下げていた対応を、アサーティブに変えると、「残念ですが、それは出来ません」と、はっきり断ることになった。ロールプレイの感想は、「結局、返事を長引かせているだけだったのが、その場でしっかり断りを伝えて楽になった」ということだった。

批判が正当か正当でないか、それを決めるのは自分だ。自分としっかり向き合う作業は、力仕事だけど、愛おしくも大切な時間になる。


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