実家の片づけが進んでいる。
庭で大木になったジュンベリーの実を摘んで、妹がジャムを作ってくれた。
斑入りのどくだみや白い月見草など、静かな逸品たちが、季節を待ちかまえて咲き出した。

引き出しの奥から「理科」の教員免許証がでてきた。
きっと、小さな庭の管理だけでは飽き足らないほどの、知識と興味をたぎらせて、母は暮らしたのだろう。
花たちは地面から手を拡げ、天を仰いで、居なくなった主と応答している。

なにもかもが懐かしい。そうか、終わったんだと思う。



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