富士山と銀杏

国立の富士見通りは、その名の通り、正面に富士山がそびえて見える。今は、麓に銀杏が色づいて、まさに「裾模様」。金色の木立と、白い頂と、水色の空が美しい。自転車を漕いで直進していくと、次第に富士は銀杏の後ろの建物に消えていく。替わりに、金色の葉が迫ってくる。

角を曲がってその光景から離れて、ふと「そうか」と思う。背景にある大きなものは、近づくとその姿はなくなるんだなぁ。、まるで、元からそんなものはない、と言えるほど。それがあることの証明もむずかしい。替わりに、近くのものは存在感を増し、そればかり迫る。まるで「そのこと」以外には、何もないように。

背後に大きなものがあるって、信じていよう。できれば、それが見えるくらいのところに、立ち返ってみたい。自分の中に広いスペースを作って、全体の光景を眺めてみたい。
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